ヘアカラーが思った色にならない原因とは?美容師が「染まりづらい」を解説!
こういった悩みにお答えします。
思った髪色にならない理由と改善する方法を解説
ヘアカラーをしていると、そんな悩みを聞くことがあります。
そんなことが続いてしまったら、
という考えになってしまっている方もたくさん見てきました。
しかし、そんな元も子もないような考えをしているあなた!!!
実は、なぜ思った色にならないかを理解することで、どうすれば思った色になるのかが分かります。
そこで当記事では、ヘアカラーが思った色にならない理由とヘアカラーでキレイに色をつくる対策について、分かりやすくお話します。
「ヘアカラーが思った色にならない」について
へアカラーが思った色にならないということを分かりやすくお話します。
色がイメージとずれるときにはさまざまな原因があります。
ヘアカラーが思った色にならない原因は髪の状態にあります。
- Aさんが9レベルの茶髪から12レベルのアッシュするケース
- Bさんが5レベルの黒髪から12レベルのアッシュにするケース
- Cさんが15レベルの金髪から12レベルのアッシュにするケース
3つのケースを用意していますが、同じ薬剤を使って3つとも12レベルのアッシュにしたくとも同じ色にはなることはありません。
類似しているアッシュ色にする場合は、今回の3つのケースでは薬剤は全く違うもので染める必要があるのです。
これは髪質によることがほとんどですが、なぜ髪質によって狙った色が出せないのでしょうか?
髪質によって染まらない原因について、分かりやすくお話します。
ヘアカラーが思った色に出せない原因
へアカラーが思った色に出せない原因には、以下の4つの要因があります。
- カラーレベル
- 髪質(メラニン色素の種類)
- サロンカラーか市販カラー
- 単純なミス
これらの原因があるので、分かりやすくお話します。
カラーレベルとは、「髪の明るさ」のことを表す単位のことです。
例えば、長さを表すのに「m(メートル)」や重さを表すのに「kg(キログラム)」という単位があるように、ヘアカラーの明るさを知るために必要な単位には「レベル」が用いられるのです。
数字があって、低い数字が暗い色で、数字が高くなると明るくなるといった形式で、色の明暗をレベル数式で表すことです。
髪の明るさを数値化して、数値(レベル)によって明るさを共有をしやすくしています。
数値には、「2〜20」までの数字があって地毛の髪から、どの明るさまでレベルコントロールするかが、カラーレベルでは分かりやすい指標となります。
カラーレベル(明るさ) | 種類 |
---|---|
2〜4 | 「黒髪」 |
4〜7 | 「地毛」 |
8〜11 | 「茶髪」 |
12〜20 | 「金髪〜白髪」 |
地毛以外の髪は、カラーをしなけばいけません。
明るさと色を同時に入れることは可能ですが、限界があります。
とくに流行している「外国人風カラー」のような透け感のあるヘアカラーでは、カラーレベル(明るさ)を上げてからでないとキレイな発色をさせることができません。
つまり、狙っているヘアカラーはカラーレベルを上げるカラーリングと、色を入れるカラーリングをする必要があるのです。
そのために髪の状態によっては一度では狙っているカラーをすることができないのです。
髪質(メラニン色素の種類)
肌の色や、目の瞳の色をつくるのが「メラニン」です。そして髪の色素でもあるメラニン色素。
色でもあるメラニン色素、メラニン色素が濃ければ黒髪で少なくなることで茶髪〜金髪になり、白髪とはメラニン色素が全くない状態のことを指します。
- メラニン色素のある髪=「黒髪」
- メラニン色素の薄い髪=「金髪」
- メラニン色素のない髪=「白髪」
つまり、ヘアカラーで明るくする場合では、このメラニン色素を分解して明るくしていく仕様となっています。
さらにメラニン色素を具体的にお話します。
髪色には三大原色というものがあり、「赤」「 青」「黄」の3つがが重なって黒という色素になります。そしてメラニン色素として、髪色として成り立っています。
三大原色の赤みが日本人の場合とても濃くなっています、レベルが低ければ低いほど赤みが濃く、レベルが高ければ赤みが薄くなっていくのです。
メラニン色素には、ユーメラニン(黒褐色系メラニン・真性メラニン)とフェオメラニン(黄〜赤褐色・亜メラニン)の2種類があります。
日本人は「フェオメラニン」が多い傾向にあり、欧米人は「ユーメラニン」が多い傾向にあります。
サロンカラーか市販カラー
「求める仕上がりを重視するサロンカラー」と、「使い勝手の良さを重視する市販カラー」では大きな違いになります。
サロンカラーと市販カラーの大きな違いの1つとしては、自分でするか、するかということがあります。
するサロンカラーは、新生毛と既染毛を染め分ける繊細な技術でキレイに染めます。
また、高度なカラー技術であるウィービングなどを駆使し、美しく立体感を表現したりもします。
さらにサロンにおいては、髪の状態を考慮して選べるアルカリカラー、低アルカリカラー、中性カラーなどの1剤や、過酸化水素濃度が3%〜6%の2剤が揃えられています。
一方、ホームカラーにはひとりで施術されることを想定し、髪に広がりやすい粘性や容器、刺激臭のこもらない不揮発性のアルカリ剤が使われていることが多いです。
ただし、髪に広がりやすい反面、既染毛に薬剤がついてしまい、とくに毛先部分に染料やダメージが蓄積しやすい傾向があるので、注意してする必要があります。
サロンカラー | ホームカラー | |
---|---|---|
施術者 | 美容師 | 本人 |
色表現 | 豊かな色表現(〜100色以上)ヘアデザイナーが薬剤を選定して、高い技術で施術します。 | 色表現の幅が狭い(〜30色程度)お客さま自身が薬剤を選定して施術します。 |
剤 | 粘性のあるクリーム、塗り分け、ウィービングなどの繊細な美容技術に適しています。 | 微粘性クリーム、ジェル、液体など。毛髪に広がりやすく、一人でも簡単に塗布できます。 |
主なアルカリ剤 | 揮発性アルカリ(アンモニア)など | 不揮発性アルカリ(モノエタノールアミン)など |
過酸化水素 | 3% 6% | 6% |
つまり、サロンカラーか市販カラーかによっても狙った色を出せるかどうかも違います。
薬剤選定のミス
単純に薬剤選定のミスというケースもあります。
上記のような髪質やカラーレベルを見誤るということも十分にありえます、美容師といえども人間ですからね。
そのために自分のヘアカラー履歴などは確実に覚えておきましょう。
履歴はとくに参考にすることが多いです。
ヘアカラーで狙った色を出すためには
解決するためには、あきらめないことが重要になります。
上記のような原因があるのは、逆を言えば原因を解決することでどんな髪質でもキレイな色が出せるということです。
- 明るくなりにくい髪は少しずつ明るくしていく
- 赤みの強い髪は明るくして赤みを削る
- できるだけサロンカラーをして美容師と相談する
- メンテナンスで市販カラーをする(やりすぎないように注意)
- 定期的にサロンカラーをはさむ
個人差はありますが、こういうことに注意していくことで狙った色を出せるようになっていくはずです。
多くの人が勘違いしているのですが、一度のヘアカラーでは思ったようには出せないのがほとんどです。
例えば、赤みの強い髪質で黒髪の女性が、「明るめの透明感のあるアッシュにしたい」というオーダーをしたとしても、確実に一度ではなることはありません。
明るめにするヘアカラーをして、そこからアッシュカラーを入れて、と最低でも2〜3回ほどのヘアカラーが必要になるのす。
つまり、ヘアカラーが思った色にならないということではなくて、キチンと正しい方法と正しい回数を理解することが、狙ったヘアカラーにする秘訣なのです。
- 黒染を使用しないようにする
- 市販カラーの頻度が多すぎないようにする(絶対にダメではない)
髪のコンディションには注意が必要になります。
とくに、市販カラーを繰り返してしまうことでさまざまな悩みの原因にもなるので、重ねて注意しましょう。
あとがき
へアカラーでは思った色にならないではなくて、正しい方法と回数ではなかったということなんです。
髪質や状態によって方法や回数も変わるので簡単にあきらめないようにしましょう。
ヘアカラーというのは思った色にならないのではなく、イメージしていた髪色にする正しい方法と回数ではないのです。
髪質や状態に合わせた方法があり、それは必ず1回のヘアカラーでつくれるかどうかというのは違います。
アッシュの色にしたい場合は、アッシュだけでなく明るさも大事なポイントとなります。アッシュという色も、明るさをの違うアッシュで考えるとたくさんのアッシュがあります。
つまり、自分が好きな色と好きな明るさを明確にすることで、色選びがとてもスムーズになって髪色を選びやすくなるというわけです。
ヘアカラーは「カラーレベル(明るさ)+ティント(色味)=バリエーション」
これらの2つを組み合わせてヘアカラーとなるのです。