美容師が教える「毛髪」の特徴や役割について

美容師として髪(毛髪)について一般の人に比べると、専門的なことまで熟知しております。
というのも、髪をキレイにするためには、やはりキレイにする髪のことを知っておく必要があると考えているからです。
髪をキレイにするためには、まずは髪のことを知っていきましょう!
当記事では、髪(毛髪)の基礎知識について分かりやすくお話します。
- 髪の特徴や役割
- 髪の構造や成分
など、髪についての基本的なことをお伝えしていきます。
本来ある髪の「役割」について

髪にもきちんと生えてくる目的と役割があります。

現代では、髪はおしゃれのためにあるよに感じられていますが、その他にもあるので髪を大切にしましょう。
髪の役割には、皮膚の一部が変化したもので以下の4つの役割があります。
普段何気なく触ったり見たりしてる髪ですが、意外に「髪の役割」について知らない人は多いです。
しかし、髪にはとても重要な役割があるのです。
髪はおしゃれなだけではないのです。

日光からの熱や紫外線の防御機能、物理的な衝撃の緩和機能などもある。頭部つまり頭皮の保護をしてくれる役割があります。
体に必要の無い重金属を排出する機能などもあります。汗などの体液だけでなく、髪にもその役割があるのです。
頭部の保護機能のサポートなど、あらゆる細部のサポートをしてくれます。
美しいヘアデザインを通しての魅力を出す。個性をだす。最も必要とされることでもあります。現代においては個性を表すためには、まずはヘアスタイルというほとに重要性が高まってきています。
これらの4つが髪の役割となります。
髪があるのも意味があるということです。
目次に戻る人種による髪の「特徴」について


髪は人種別によって特徴が分別されています。

実は、人種別にして髪は3つの特徴によって見ることができるのです。
髪は、人種によって以下の3種類に分類する事ができます。
- モンゴリアン(日本人)
- コーカシアン(欧米人)
- エチオピアン(その他)
日本人はモンゴリアン、欧米人はコーカシアンに属しています。その他がエチオピアンとなります。
それぞれの毛髪の外見的特徴は以下の通りです。
モンゴリアン | コーカシアン | エチオピアン | |
---|---|---|---|
割合 | 約34% | 約56% | 約10% |
形状 | 直毛〜波状毛 | 波状毛 | 縮毛 |
断面の形状 | 真円〜楕円 | 楕円 | 楕円〜 |
髪の色 | 濃褐色〜黒褐色 | ブロンド〜濃褐色 | 黒褐色〜黒色 |
モンゴリアン(日本人)
全体における割合、約34%毛髪の太さ、太い形状は、直毛から波状毛断面の形状、真円から楕円毛髪の色、濃褐色から黒褐色
コーカシアン(欧米人)
全体における割合、約56%毛髪の太さ、細い形状は、波状毛断面の形状、楕円毛髪の色、ブロンドから濃褐色
エチオピアン(その他)
全体における割合、約10%毛髪の太さ、太い形状は、縮毛断面の形状、楕円から毛髪の色、黒褐色から黒
このようにして、各人種により髪は異なる特徴を持ちます。
目次に戻る髪の「性質」について


髪には性質というものがあります。

髪は物とは違い状態によって形態が変化します、これを「髪の性質」と言います。
髪には性質というものが存在します。性質とはどんなものがあるのかを知りましょう。
髪の「弾性」と「伸び」健康な髪は、引っ張ればある程度までは伸び、自然に元に戻ります。
しかしダメージ毛は戻りにくく切れてしまう事もあります。
髪と「水分」毛髪の水分量は約10%ですが、この量は常に一定ではなく季節によって変化します。
例えば、冬場など、温度が低くなると水分量も減少します。また毛髪には吸水性があり健康毛の場合、洗髪直後で約30%まで上昇します。

髪はダメージが進むと吸水しやすくなりますが、水分を保持する力が弱くなり、その結果として水分量が低下します。
毛髪には「膨潤(ぼうじゅん)」というものがあり、髪を水に浸すと、徐々に水分を吸収して体積が増加します。
このような現象を「膨潤」と呼びます。
膨潤によって毛髪の長さは約1から2%、太さは約15%増加します。
髪と「等電点」について
水中では、ある物質のプラスの性質とマイナスの性質が電気的に等しくなる時のpHを「等電点」と呼びます。
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毛髪の等電点は測定方法の違いによりその値が異なりますが、一般的にはpH4.1から4.7と言われてます。毛髪は等電点で最も安定した状態です。
目次に戻る髪の「構造」について


髪の構造についてお話します。

髪は大きく3つによって構成されています。
- キューティクル
- コルテックス
- メデュラ

髪この3つで構成されています。それぞれを分かりやすくお話します。
キューティクル
キューティクルは、キューティクルとCMCから成り、毛髪全体の10から15%を占め、ブローやコーミング時に生じる熱や摩擦などの刺激から毛髪を保護する役割を担っています。
キューティクルは、厚さ約0.5μm(マイクロ)、根元から毛先に向かって約8層(6から10層)重なっています。
1層のキューティクルは表面からA-層、エキソキューティクル、エンドキューティクルの3つの部分で構成され、A-層とエキソキューティクルはシスチン結合が多く、エンドキューティクルはシスチン結合が少なくなっています。
キューティクルの再表面には18-MEA(18-メチルエイコサン酸)から成る脂質層があり、毛髪表面の撥水性を高め、すべりをよくする働きがあります。 キューティクルが傷むと、毛髪のツヤやすべりが低下します。

コルテックス
コルテックスは、コルテックス細胞とCMCから成り、毛髪全体の85から90%を占め、ヘアカラー剤やパーマ剤が最も影響する部分です。
コルテックスを構成する細胞は、長さ約100μm、幅約3μmので、数十個のマクロフィブリルから成り立っています。
マクロフィブリルを構成するのはマトリックスとミクロフィブリルです。
マトリックスは、球状の非結晶性タンパク質の集まりで、ミクロフィブリルは、α-ヘリックスと呼ばれる、らせん構造を持った結晶性タンパク質です。コルテックス細胞が傷むと、毛髪の弾力や強度が低下します
CMC
CMCは毛髪全体の3%から6%を占め、ヘアカラー剤やパーマ剤などの成分や水分は、CMCを通って内部に浸透していきます。
CMCを構成するのはタンパク質層とそれを挟む2層の脂質層で脂質層の代表的な成分はコレステロール、スクワレン、セラミド、18-MEAなどです。
キューティクルりとコルテックスに存在しますが、それぞれの脂質成分には違いがあり、特に18-MEAはキューティクルにのみ存在します。
CMCが傷むと、水分を保持できなくなり、毛髪の水分量が低下します。
メデュラ
メデュラは、毛髪の中心に位置しています。すべての毛髪にあるものではなく、太い毛髪には存在し、細い毛髪にはあまり存在しません。
メデュラの役割は、まだあまりよくわかっていないのが現状です。
目次に戻る髪の「成分」について


構成の次には、髪の成分が重要になり髪の元となるのが成分なのです

たくさんある髪の成分の中でとくに主成分となるものを話します。

髪は、シスチン結合(SS結合)をおおく含むケラチンタンパク質で構成されています。
髪のシスチン結合はヘアカラーの施術、パーマ・2剤の過剰放置、紫外線などの影響により酸化され、システイン酸へと変化します。
システイン酸が増えると毛髪は親水性に傾き、毛髪内部の成分が流出しやすくなります。毛髪の手触りがわるくなる要因の一つとして、システイン酸の増加があげられます。
脂質
髪には、表面にも内部にも脂質が存在します。
表面にもあるものは、頭皮の皮脂線から分泌された脂質で、内部にあるものはCMCを構成している脂質です。

髪のメラニン色素は、コルテックス領域に存在します。
メラニン色素には「ユーメラニン」と「フェオメラニン」があり、髪の色はこれらのメラニン色素の量と組み合わせで決まります。
タンパク質とアミノ酸
動植物は主にタンパク質から構成されています。
たんぱく質は、さまざまな種類のアミノ酸から構成されており、生体内でそれぞれ異なる働きをしています。
下記は毛髪のアミノ酸構成の一覧
タンパク質 | 所在 |
---|---|
ケラチン | 毛髪、角、爪、羽毛 |
コラーゲン | 真皮、軟骨 |
フィブロイン | 絹糸 |
アルブミン | 卵白、血清、植物種子 |
グロブリン | 卵黄、血清 |
グルテン | 小麦、米 |
プロラミン | 大豆、とうもろこし |
ヒストン | 染色体 |
プロタミン | 魚の白子 |
髪のアミノ組成
アミノ酸の種類 | 分類と特徴 |
---|---|
アスパラギン酸 | 酸性アミノ酸 |
グルタミン酸 | 酸性アミノ酸 |
グリシン | 中性アミノ酸、分子量が小さいアミノ酸 |
アラニン | 中性アミノ酸 |
バリン | 中性アミノ酸、必須アミノ酸 |
ロイシン | 中性アミノ酸、必須アミノ酸 |
イソロイシン | 中性アミノ酸、必須アミノ酸 |
フェニルアラニン | 中性アミノ酸、必須アミノ酸 |
プロリン | 中性アミノ酸、保湿性の高いアミノ酸 |
髪にある「髪質」について


髪質について分かりやすくお話します。

髪質はなぜ違うのでしょうか?それぞれのなぜ違うのかを見ていきましょう。
①日本人の毛髪と欧米人の毛髪の違い
日本人の髪は、欧米人の毛髪と比べてCMCを構成する脂質成分のうち、コレステロールが約40%しかないことがわかっています。
そのため日本人の髪は親水性が高く、薬剤などが浸透しやすいため、欧米人に比べてヘアカラーやパーマなどのケミカルダメージを受けやすいという違いがあります。

②軟毛と硬毛の違い
軟毛と硬毛では毛髪の太さやキューティクルの枚数が違います。
髪質の違いにより、使用するヘアカラー剤、パーマ剤、ヘアトリートメントなどの影響は大きく異なります。

軟毛 | 普通毛 | 硬毛 | |
---|---|---|---|
全体における割合 | 約20% | 約50% | 約30% |
太さ | 70以下 | 70〜90 | 90以上 |
キューティクル枚数 | 約6枚 | 約8枚 | 約10枚 |
③くせ毛について
日本人の約70%は自分の髪がくせ毛であるという悩みをもっています。
くせ毛のコルテックスには「オルソコルテックス」と「パラコルテックス」と呼ばれる2種類のコルテックスが、毛髪のうねりの外側と内側に分かれて存在しています。
くせ毛は、2つのコルテックスの特性の違いが表れやすいために、うねりが生じます。
■コルテックスの種類と特性
種類 | 特性 | 部分 |
---|---|---|
オルソコルテックス | 吸水性が高く、膨潤性も高い | うねりの外側 |
パラコルテックス | 吸水性が低く、膨潤性も低い | うねりの内側 |
④同一人物における黒髪と白髪の違い
黒髪と白髪を比較すると、白髪の方がCMC中の脂質が多い傾向があります。
黒髪と白髪が混在しているグレイヘアをカラー剤で染めようとすると、白髪の方が薬剤をはじきやすく、染まりにくいのです。
CMC中の脂質の量と親水性には関係があり、脂質が多いと親水性が低くなり、薬剤の浸透性が低くなります。
黒髪 | 白髪 | |
---|---|---|
ヘアカラー | はじきにくい、染まりやすい | はじきやすい、染まりにくい |
太さ | 同等 | 同等 |
硬さ | 同等 | 同等 |
浸透性 | 高い | 低い |
吸水性 | 高い | 低い |
メラニン色素 | あり | なし |
あとがき

髪の知識についてまとめてみましたが、いかがでしたか?

髪にはさまざまなことがあります、それは役割や目的などたくさんのことがあるのです!
- 髪の役割について
- 髪の特徴について
- 髪の性質について
- 髪の成分について
- 髪質について
髪の基本情報は、上記の6つから成り立ちます。
正直なところ、ここまで勉強する必要は全くありませんが、勉強になることはたくさんあるはずです。自分に必要な知識だけをとれるようにしていくといいかもしれません。