「おしゃれ染め」と「白髪染め」の違いと活用法を美容師が解説
「おしゃれ染め」と「白髪染め」の違いについて
日本人の約8割の人がヘアカラーをしています。
ということはヘアカラーとは、今やほとんどの人がしているということです。
そのヘアカラーには「おしゃれ染め」と「白髪染め」があり、同カテゴリーの中でも違いがあります。
しかし、その違いをご存知でしょうか?
今回の記事では、ヘアカラーをする上で気になるおしゃれ染めと白髪染めの違いについて、分かりやすくお話します。
なお、「美容師がおすすめする白髪染めシャンプー」について下の記事にまとめているので、合わせて参考にしてください。
「おしゃれ染め」と「白髪染め」の違い
おしゃれ染めと白髪染めの違いについて分かりやすくお話していきます。
それぞれ自分の髪に合わせたものを使うようにしてください。
一般的にはヘアカラーと呼ばれてはいますが、正式には酸化染毛剤と呼ばれるアルカリカラーです。
ここで重要になってくるのは「メラニン色素」と呼ばれるものです。
このメラニン色素が超重要なワードになります!
酸化染毛剤とは、pH値がアルカリ性に傾いているために決して髪に良いものではありませんが、ヘアカラー法を間違えなければ、それほど髪に悪影響になることはありません。
それでは、おしゃれ染めと白髪染めについてお話します。
「おしゃれ染め」とは?
おしゃれ染めを分かりやすく解釈すると、明るさ・髪色を変えるカラー剤です。
- 髪を明るくする
- 色を暗くする
- 色を入れる
色や明るさのバリエーションが多いのが、おしゃれ染めであるヘアカラーの魅力になります。
つまり、髪を明るくしたい、色をキレイにしたいという方におすすめとなるカラーです。
白髪染めとは?
白髪染めの目的は白髪を染めるということです。加えておしゃれ染めほどではありませんが、色を明るくしたり、変えたりすることもできます。
- 白髪を染める
- 髪を暗くする
- 髪を明るくする
白髪を染めるためにブリーチ力が弱い仕様なので、明るさも制限はされますが明るくもできますが、メインでの使い方は白髪を染めることにります。
白髪を染めたいという方には白髪染めを使用します。ただ白髪の量によってはおしゃれ染めとの組み合わせをコントロールします。
サロンカラーでは白髪の量や明るさによって、おしゃれ染めや白髪染めを組み合わせて、さまざまな色を再現します。
市販カラーではできないカラーがあるのです。
大きな違いは「分解」するか「染毛」するか
おしゃれ染めは、髪の色をとなるメラニン色素を分解します。メラノサイトから生成されるメラニン色素を分解してから色を入れていくのがおしゃれ染めとなります。
逆に、白髪染めはメラニン色素の変わりになるように染毛します。
白髪は何らかの原因によって、メラニン色素が生成されなくなります。そのメラニン色素のない部分に色を染毛することが白髪染めとなります。 つまり、おしゃれ染めと白髪染めの大きな違いとしては、メラニン色素を分解して染めるか、メラニン色素の代わりに染毛するかの違いです。
さらに、明るさのバリエーションにも違いがでてきます。
バリエーション | 白髪染め | おしゃれ染め |
---|---|---|
レベル | 5〜10レベル | 5〜13レベル |
かと言って「おしゃれ染めで白髪が染まらないのか?」と言えば、そういうわけでもなく、白髪染めで明るくすることができないのか?と言えばそういうわけでもありません。
おしゃれ染めであっても多少の白髪は染まるし、白髪染めも髪を明るくすることもできるのです。
どちらの方が傷むのか?
どちらのカラー剤が傷むのかについては、同じようなものという認識でかまいません。
酸化染毛剤は、半永久に染まっているので、白髪染めとおしゃれ染めは同じなのでダメージは種類的には関係ありません
一度、分解されたメラニン色素は2度と再生することはありません。つまり髪を明るくした場合には自然と髪が暗くなることはないのです。
しかし、メラニン色素を分解するパワーと回数では、ダメージ度合いは違います。
髪を明るくするためには、メラニン色素をより多く分解する必要があります。そのために必要となるのはブリーチ力なのです。
つまり、明るいカラーをすればするほど髪への負担が大きくなるというわけです。
加えて、回数も多ければ多いほど髪への負担が大きくなります。
なので髪への状態を把握した上で、カラー剤を選択することをおすすめします。
例えば、同レベルの白髪染めとおしゃれ染めであれば、髪への負担はそれほどに差はないと言えるでしょう。
おしゃれ染めでは「白髪」は染まらない?
結論からいうと、実際にはおしゃれ染めでは白髪は染まりません、と思ってもらう方が良いでしょう。
ただ、正しいヘアカラー法によっては明るい髪色でも白髪染めをすることが出来ます。
実は、白髪染めと同じようにして、暗くするおしゃれ染めであれば、白髪は染まります。
しかし、明るくする方の白髪染めでは、白髪は全くといっていいほど染まりません。
明るくするリフトアップする方にはメラニンをより多く分解されるように処方されているからです。
そのために、もし明るい白髪染めにする場合は黒髪だけを明るくしてから、暗くするという「ダブルカラー」だと明るい白髪染めができるのです。
イメージ図
例えば…
- 根本or黒髪部分を明るくする
- その後白髪が入るように暗くする
明るめの髪色は白髪をぼかしてくれます
ぼかしてくれるのは、コントラスト(色の差)の違いです。
黒と白というのはコントラストがとても強い状態です。
しかし、茶色と白になるとコントラストが弱くなり、結果としてぼかしてくれます。
もちろん、根本部分が伸びてしまえば黒と白の状態になるので、限度はあります。
白に近づけば近づくほどコントラストは、弱くなるので明るめのカラーは、白髪をぼかしてくれます。
明るい白髪染めはデメリットもある
上記のことを踏まえると…
一度目にカラーをすることが土台づくりとし、2回目に白髪染めを一度にする必要があるために、シンプルにカラーの手間がかかることや、手間がかかるということは美容室でするというがおすすめとなります、そうしないとリスクも高くなります。
さらに、根本部分は生えてくるのは以前の黒髪なので、できるだけカラーサイクルを早めないとまた暗めに戻ってしまうので注意が必要になります。
目次に戻るあとがき
へアカラーの「おしゃれ染め」と「白髪染め」の違いについてまとめてみました。
- 白髪を染めるのが白髪染め
- 明るく染めるのがおしゃれ染め
- カラーバリエーションが違う
- メラニン色素を分解して染めるのか
- メラニン色素の代わりに染毛するのか
- どちらも髪の状態が重要
白髪染めでは1番明るい状態までできませんし、おしゃれ染めでは白髪を染めることはできません。
デメリットはあるものの、明るくても白髪を染めれるのは大きなメリットだと感じます。
さまざまな方法はまだまだあるので1つの手法だと思って参考にしていただけると幸いです。