デジタルパーマとは?!基本の特徴とコールドパーマとの比較
きしです。
前回の記事では、パーマのスタイリングについてまとめた内容をお伝えしました。パーマは基本的に自宅でのスタイリングがとても重要になります。とはいえ慣れてくると全然むつかしくありません。
そこでも触れていたのですが、今回デジタルパーマを中心にした内容をお話します。
こういった疑問にも合わせてお答えしていきます。
デジタルパーマの仕組みや傷みやすいのかどうかの解説
デジタルパーマを知っている人ならば、上記のようなことを聞かれたことや、考えたことがあるかもしれません。
しかし、実は「デジタルパーマは最も傷みにくいパーマ」だとぼくは考えています。
そこで今回の記事では、そもそもデジタルパーマとはどういう仕組なのか、なぜデジタルパーマが傷みやすいと言われるのか?美容師が分かりやすくお伝えしていきます。
- デジタルパーマの仕組み
- 通常パーマとの違いなど
- 傷みやすいといわれる原因
「デジタルパーマ」について
デジタルパーマは傷みやすいとも言えるし、傷みにくいとも言える特殊なパーマです。
デジタルパーマをかけて失敗したという人も何人か聞いたことがあります、大切な髪なのに…
デジタルパーマの失敗にはどのようなことがあるかを見ていきましょう。
- パーマ自体がかからなかった
- ごわついてチリチリという髪になった
- バリバリになってしまった
などがよく聞くデジタルパーマで傷んでしまったなどの失敗例です。
少し極端な意見を採用させていただいてますが、薬剤処理だけでなく熱をもつかうデジタルパーマでは、熱によって髪の中にある「たんぱく質」が変性してしまいます。
そのために、ごわついてしまったりバリバリになってしまうという失敗例が目立つのです。
「デジタルパーマ」とは?
デジタルパーマは、「ホットパーマ」と呼ばれ薬剤作用に加えて「熱処理」や「乾燥」を用いたパーマメニューの1つです。
つまり、シンプルに考えていただいてコールドパーマよりもランクの高いパーマということです。
デジタルパーマ=「ホットパーマ」の特徴
デジタルパーマは、アイロンやコテで巻いた仕上がりのようにくっきりとふわふわなウェーブをつくることができるパーマです。
それを可能にするのが、髪に直接「熱」を与えるために髪に形状記憶させる技術によってつくることができるからです。
一昔まえまでは「形状記憶パーマ」と呼んでいる美容室もありました。薬剤50〜 | 熱処理50〜で施術するのでダメージを軽減することができる特殊なパーマです。
ホットパーマの特徴で特に素晴らしいのが、薬剤と熱を利用してパーマをかけるということです。
本来、コールドパーマは薬剤作用のみの施術になるために、髪質やスタイルによっては不可能なケースというのもあるのですが、デジタルパーマの場合は薬剤作用のみでは不可能なケースを熱を使うことによって可能にできるのです。
デジタルパーマの良いところ・メリット
ぼくの考えるデジタルパーマの良いところ・メリットは、従来の「コールドパーマ」に比べて万能ということです。
- 髪に優しい
- 健康な髪とダメージ毛で薬を塗り分けることができる
- くっきり、ふわふわにかけることができる
- 低温〜高温まであるので髪質に合わせてできる
よく「デジタルパーマは高熱を使うから傷みやすい」という情報もありますが、あれは知識がない素人、もしくは使ったことのない(経験の浅い)言うことです。
デジタルパーマは30°〜90°まであるので、その温度をコントロールをすることによって、さまざまな髪に対してウェーブをつくることができるので、傷まないようにパーマを当てるというのがデジタルパーマの1番の魅力です。
もちろん、デジタルパーマは高温もありますが低温もあるので、低温と高温を使い分け熱の力と薬剤の作用によってかけるパーマ技術なので、実はとても安全でしっかりとかかるパーマなのです。
その上で、薬剤を塗り分けできるのも特徴の1つです。
このように、健康な髪とヘアカラーやさまざまな外的要因のあるダメージ毛を通常のコールドパーマでは分けることがあまりできません(毛先外しなどワインディング技術はある)。
そのために、ダメージ差がある髪にはパーマは思ったようにあてることができないのです。
これはヘアカラーを例えているものですが、パーマにも同じことが言えます。
根本を優先させると毛先がオーバーダメージになり、毛先を優先させるとパワー不足となりかからないために、ダメージ部分によって分けることができるデジタルパーマはとても万能なパーマなのです。
デメリット的なことを挙げるとすれば、コールドパーマに比べて価格が高いということ。
目次に戻るデジタルパーマが傷みやすいと勘違いされる理由
では、なぜデジタルパーマが傷みやすいと言われてしまうのでしょうか?
それは、「熱処理による技術ミス」が増えたからだと言えます。
デジタルパーマの機械はさまざまな種類があり、機械によって温度も違います。
ぼくが取り扱ったことのあるデジタルパーマの機械では、「45°〜85°」までありますが、この温度の調節をミスすると過剰な熱処理によって、髪の手触りから変わるようなダメージの「たんぱく変性」になります。
さらに、髪はロングになればなるほどに、髪のダメージは蓄積するようになっています。
例えば、ロングパーマヘアだと、大体が4段階のダメージ層に分かれます。
- 健康毛
- 微ダメージ毛
- ダメージ毛
- 超ダメージ毛
それによってはデジタルパーマの温度を調節する必要があります。
例えば、④の位置に高温度を長時間(7分〜)当てると、過剰な熱処理になってしまい髪に大きなダメージとして残ってしまいます。
2回目のデジタルパーマには注意が必要
さらに、すでにパーマを当てている場所には、デジタルパーマを当てることも過剰な熱処理になってしまいます。
1度目のデジタルパーマでは適正の熱処理が施されたとしても、たんぱく質が変性したものが元に戻ることはありません。
つまり、2回目を同じようにかけてしまうと必ず過剰な熱処理になるので、パーマの残り具合にもよりますが必要な部分だけをかけるようにする工夫も必要です。
このようにデジタルパーマでは、薬剤処理だけでなく熱処理も加わるために幅広さが良くも悪くもあるために技術者(美容師)によって、傷みやすくもなってしまうのです。
実は最も傷みにくいのがデジタルパーマ
たくさんの人がデジタルパーマは傷みやすいと言うますが、ぼくはデジタルパーマは最も傷みにくいパーマだと考えています。
上記のことを裏返すと、さまざまな髪質にも対応することができます。
デジタルパーマが良いとされる理由
- 薬剤塗布とワインディング(髪を巻く)が別々になっている
- ダメージ別によって薬剤の塗り分け
- ダメージが大きい場合は低温でじっくり
と言ったように、まだまだ髪質によっては熱操作があります。
しかし、コールドパーマやエアウェーブではそこまでの操作性の幅はありません。
そのために、デジタルパーマを理解すればするほどに「最も傷みにくいパーマ」だと言えるのです。
目次に戻るまとめ
デジタルパーマは傷みやすいと言われることはありますが、実は傷みにくいパーマなのです。
それどころか、色々な髪質にも対応することもできますよ。
デジタルパーマは、普通のパーマに比べて技術の選択肢が増えレパートリーも増えた分、同じようにネガティブな意見も増えました。 しかし、デジタルパーマはパーマ自体の可能性を広げてくれる素晴らしいパーマなのです。
熱処理を入れるためにくせ毛にも合わせやすく、コールドパーマがかかりにくい直毛にもしっかりと当てることができます。
ダメージ部分には薬剤の優しいものにしたり、超ダメージ毛の場合はつけなかったりと多用なパーマメニューとなりました。
パーマは美容のメニューの中でもとくに難易度が高く、デジタルパーマも美容師によって全然違うものになります。
パーマを当てるときは自分にあった美容師を探すことをおすすめします。
こんな感じで以上です。