ヘアマスクとトリートメントの併用は意味あるのか?美容師の考え方とおすすめについて
ヘアマスクとトリートメント(リンスやコンディショナー)を同じ日にやるのは、意味ないですか?
こういった疑問をいただいたので、自分なりのアドバイスを含めてお答えします。
ヘアマスクに関するお悩み改善記事
ヘアマスクとトリートメントというテーマで書いていますが、これ系の質問はほんと多いです。
というのも、リンス・コンディショナー・トリートメント・ヘアマスクなどなど、たくさんの種類がありますが、これみんな同じ認識を持っている人が多いです。これに加えて「デイリー(毎日使うタイプ)」か「ウィークリー(週に数回使うタイプ)」という種類もあります。
これに関しては、結構違いもあるし、使い方や目的も変わってきます。
実は、使い方や順番さえ知っていれば、今よりも効果的に髪をキレイにすることができるんです。
- ヘアマスクとトリートメントの併用について
- 2つのアイテムは効果はあるのか?
- もし併用する場合の注意点など
累計50種類以上を実際に使ってみて、その中で良かった市販品のおすすめのヘアマスク・ヘアパック・ヘアトリートメントをまとめています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
ヘアマスクとトリートメント(リンスやコンディショナー)の併用は意味があるのか?
ヘアマスクとトリートメントの併用、結論から言うと意味はあります。ダメージが悩みという人には併用は、むしろおすすめです。
結論から先出しですが、意味は十分ありますし、効果も高いです。
とはいえ、このような疑問もでるくらいなので、もう少し深堀りします。
ヘアマスクとトリートメントというのは、名前は違うものの、よく同じカテゴリ・種類に該当されると思っている人が多いです。いや実際には同じなのですが、タイプが違いますす。
ここでは一括りにトリートメント類としますが、これには、
- 毎日使う「デイリータイプ」
- 週に数回の「ウィークリータイプ」
の2種類があります。
ちなみに、リンス・コンディショナーの2種類は、今回省きます。
種類 | 特徴 |
---|---|
リンス | 髪のすべりをよくし、扱いやすくします |
コンディショナー | 髪の表面を整えてダメージ部分をケアする |
トリートメント | 毛髪の表面も内部も整えて、ダメージ部分をケアします |
リンスは髪の手触りを、コンディショナーは表面をキレイにします。トリートメントは手触りや表面、髪内部までをキレイにしていきます。
髪をキレイにする順に並び替えると、リンス>コンディショナー>トリートメントといった感じになります。
それぞれは髪をキレイにする成分や成分量に違いがあるために、比例して価格も変動していきます。
リンスの方が低価格なものが多く、コンディショナー・トリートメントは髪のキレイにする効果に比例して、高価になっていきます。詳細にまとめている記事がありますので参考にどうぞ。
ここが少し面白くも、ややこしいところであって、タイプが違うそれぞれに、トリートメントやヘアマスクがあります。
そのため極端ですが、デイリー(毎日使うタイプ)かウィークリー(週に数回使うタイプ)か、この情報さえ持っておけば、一緒に使うことができるアイテムの判断や、見分けがつきます。
「デイリータイプ」か「ウィークリータイプ」の基本的な特徴
デイリータイプは毎日するということ、エモリエント自体の量はやや低めにされていることが多いです。もちろんそれでも、リンスやコンディショナーといったものに比べると多めですが。
シャンプーによる界面活性剤によって、頭皮や髪をキレイにした後に、髪の保湿や補修などを目的にしたアイテムです。
これよりも、さらにエモリエントの濃度や質を向上させているのが、ウィークリータイプになります。
名前の通りに、週に一回〜数回と間隔をあけて使用します。
濃度が濃いため、毎日の使用にすると、逆に髪がベタついたり、スタイルの崩れに繋がります。つまり少しくせのあるアイテムです。
それぞれの使い方は同じではあるものの、どちらかと言うと、タイミングや使用量などが重要となります。
違うタイプなら併用は意味はある
さて、それでは本題でもある、ヘアマスクとトリートメントの併用についてです。
上記でもお伝えしたように、タイプ別であれば、併用にも効果があります。
むしろ、くせ毛などが気になる、スタイルのまとまりが悪い、といった悩みの場合、それぞれのアイテムの効果を最大限活かすこともできます。
例えば、広がりやすい髪質の場合、
- シャンプーをする
- トリートメント(デイリー)でお手入れ
- ヘアマスク(ウィークリー)でお手入れ
それぞれで一度流します、重ねてつけるよりも、間で流すことで効果的に使えます
こういう使い方をすることで、髪のまとまりや広がりを抑えるといった効果も期待できます。
ヘアマスク併用の注意点
さきほども少しふれたように、少し間違えると、逆にベタついてしまったり、スタイル崩れの原因にもなります。
よくあるのは、猫っ毛や細毛のベタつきやすい人が併用すると失敗してしまうというケース。
そもそも、猫っ毛や細毛の人がなぜベタつきやすいのかと言うと、細い髪などは物理的なキャパ(容量)が元々すくないというところにあります。
ヘアマスクやトリートメントというアイテムは、簡単に説明すると、成分でもあるエモリエントを髪の中に直接いれこみ、ダメージによって流出してしまった水分を擬似的に再現するというのものです。
ところが、そもそものキャパを超える水分をいれこみ、定着させてしまうと、逆効果になってしまうのです。
では、どうすべきなのかを少しお伝えします。
- ダメージであまり種類を選ばない
- 使用量を髪質に合わせて調節する
- 頻度などもよく考える
と、いうことです。
ここで注目してほしいのは、「ダメージであまり種類を選ばない」ということです。
これはダメージが気になるからといって、むやみやたら保湿するものを選ぶと失敗するということです。つまりダメージで選ぶのではなく、あくまでも髪質で選ぶのが正しいということです。
よくある市販品のヘアマスクやトリートメントというのは、エモリエントは多いですが、保湿するものばかりでベタついてしまいやすい印象があります。これの良し悪しは髪質よって違います¸。
- ヘアマスクとトリートメントの併用は意味がある
- 髪質や人によっては変わる
- ダメージの度合いで種類を選ばない
併用するならおすすめのヘアマスク&ヘアパック&ヘアトリートメント5選
さて、ここからはドラッグストアだけでなく、Amazon・楽天・@cosme・Yahooなどでネットでも購入できる市販品のヘアマスク・ヘアパック・ヘアトリートメントを32商品を実際に使用してみて、どれが最も優れたスペシャルケアなのか検証していきます。
今回検証した商品一覧
- ミクシムポーション
- ミクシムサプリ
- スティーブンノル
- ジュレーム
- ビオリス
- エイトザタラソ
- アミノメイソン
- ダイアンミラクルユー
- ハニーチェ
- エッセンシャル フラット
- セグレタ
- アジエンス
- エッセンシャル
- &honey Melty
- &bio
- &honey
- マー&ミー
- ココンシュペール
- ヒマワリ
- いち髪
- TSUBAKI
- マシェリ
- MASUGU
- LUX
- パンテーン
- ヘアドルチェ
- ヘアザプロテイン
- フィーノ
- クレージュ
- ボタニスト
- エコロヴィスタ
- MUJI
- アミノレスキュー
- ウルリス
とくに、デイリータイプと一緒に使いやすいものをチョイスしていますが、単品で使っても非常に効果的なアイテムなので、ぜひお試しください。
No.1 | mixim POTION ディープリペアヘアパック1.5
ブランド名 | mixim POTION |
製品名 | ディープリペアヘアパック1.5 |
分類 | 化粧品 |
商品区分 | ヘアマスク・ヘアパック |
容量 | 130g |
主な保湿成分 | ゴマ油、ラベンダー油、ケラチン(羊毛)、イライト、オリーブ果実油、加水分解ゴマタンパクPGプロピルメチルシランジオール、加水分解コラーゲン |
香り | ラベンダー精油 |
生産 | 日本 |
メーカー | ヴィークレア |
オーガニック原料で作られた貴重なヘアケアシリーズ
- 全身に使えることにこだわったピュアな美容オイル
- アルガンオイル原料と生ケラチンで作られた補修トリートメント
- ラベンダー精油の香り
天然成分がふんだんに配合、市販品の中でも美容成分にこだわりをもって作られたアイテム
実際に使ってみましたが、オーガニック原料というパワー不足の不安をバランスの良い美容成分で見事にカバーし、使い心地の良いヘアマスクでした。
大量の美容成分が入っているだけでなく、オーガニック成分もふんだんに入っているので、髪の毛の質感が良くなるのがもちろん、変なベタつきもなくスルスルとした指通りが気持ち良い商品です。
市販品でこのクオリティーには少し驚きます。
髪の毛のボリュームを変にダウンさせすぎずに、スルスルとした指通りを実現できるアイテム。美容成分にこだわりのある方でも満足できる成分内容になっていると思います。
セサミオイル→ミネラルとビタミンを多く含む成分で髪の毛や頭皮に適度な潤いを与えてくれます。オレイン酸とリノレン酸を主成分とし、オレイン酸は保湿力がとても高く、外的刺激から守るバリア機能と、水分が蒸発するのを防ぐ機能があります。
オーガニック原料は、ケミカル成分に比べてお肌に優しいことや、副作用などが少ないというメリットがあるのですが、デメリットとして、即効性が低く、パワー不足な一面があります。
ですが、ミクシムポーションでは美容成分が見事にカバーし、オーガニック天然原料ということを感じさせないぐらいのパワーと即効性を感じられます。
成分内容だけみると、ここまでのパワーは正直期待していませんでしたが、幅広い髪質に対応できる使用感でした。
No.2 | &bio ピュアモイスト ヘアパック1.5
ブランド名 | &bio |
製品名 | ピュアモイスト ヘアパック1.5 |
分類 | 化粧品 |
商品区分 | ヘアマスク・ヘアパック |
容量 | 130g |
主な保湿成分 | メボウキ毛状根培養エキス、フィトール、シア脂、アルガニアスピノサ核油、オリーブ果実油、ケラチン(羊毛) |
香り | ホワイトリュクス |
生産 | 日本 |
メーカー | ヴィークレア |
一言でいうと
新しい毛髪科学「保水バイオ美容」の浸透ヘアパック
- バイオテクノロジー原料50%、オーガニック原料50%の独自配合比率
- 髪の平均水分量を上げることで仕上がりの質感を調整
- ホワイトリュクスの香り
バイオテクノロジー原料とは、最新のバイオ技術によって培養された植物から貴重な美容成分を抽出し、生まれた原料。ヘアケアに効果的なシリーズ。
実際に使ってみましたが、バランスも良く、非常に使い勝手の良いアイテムでした。市販品でこれだけのクオリティがあるのならとりあえずおすすめできる内容でした。
そもそも、シャンプーとトリートメントとの間に挟むという設計のヘアパックなので、スペックを最大限活かすためには手間がかかるように感じますが、これどのアイテムでも共通なので、単品使いでも重ね使いでも問題ありません。
少し分かりづらいので具体的に解説しますと、美容師として業務中では、ヘアパックやヘアマスクなどは基本的にはトリートメントの後に使用したりします(このアイテムは前ですが順番が逆なだけ)。よく勘違いがされる方がいらっしゃいますが、ヘアマスクをつけたらトリートメントをつけないということはなくて、両方使うのが基本的なセオリーとなります。
つまり、良し悪しの判断は重ねて使うことを前提に考えるのが個人的な判断となります。
このアイテムでは、ベタつきが一切なく、しっとりとパワーのある使用感はむしろ好印象の内容で、。重ねて使うことでもネガティブとなる感じもないのでかなり良かったです。
No.3 | ululis インナーリペアウォータートリートメント
ブランド名 | ululis(ウルリス) |
製品名 | インナーリペアウォータートリートメント |
分類 | 化粧品 |
商品区分 | ヘアマスク |
容量 | 150ml |
主な保湿成分 | 加水分解ヒアルロン酸、加水分解ケラチン(羊毛)、水溶性コラーゲン、セラミドNG、セラミドNP、セラミドAP、加水分解ハチミツタンパク、ケラチン(羊毛)、グリコシルセラミド、カルボキシメチルヒアルロン酸Na |
香り | ウォーターミュゲ |
生産 | 日本 |
メーカー | H2O |
髪の毛を補水、保湿してくれる美容液トリートメント
- ウォータータイプのトリートメント
- 髪の芯までしみ込んで、うるおいチャージ
- EXアクアコート処方
- ウォーターミュゲの香り
髪のインナードライ(内部乾燥)に高浸透メデュラケアができるヘアケアトリートメント。
実際に使ってみましたが、「髪の長さで使いやすさは違う」「効果性は高い」「組み合わせは前提だけど単品でも使える」「香りはほのかにする程度」でした。
まずは特殊なノズルタイプになっています、髪に直接かけるとボトルや公式から説明ありますが、ロングヘア以外では、かなり難易度が高いです。
ボブやミディアムだと髪に直接かけづらく、手に出してから髪につけることになりますが、定番の使い方であるように感じますが、ウォータータイプなので「こぼれやすく」なっていて使いづらさは残念ポイント。
とはいえ、効果性は素晴らしく、使いながらも「あ、なんか髪が変わっていく」を実感することができるので、使っていても楽しくなります。
これはとくにダメージ毛であればあるほど、より効果を実感できるため、気になる方はぜひ試してほしいと思えるプロダクトでした。
加えてですが、ロングヘアならば使えば効果を実感できるはずです。ほんとに、かなりいい商品でした。
個人的には、かなり好きな商品でした。例えるなら、自宅で簡単にできる「サロントリートメント」のようなイメージです。ふだん美容室でサロントリートメントをしている方も、この商品を使うことで、より効果を感じることができますし、サロントリートメントの持続性を上げることもできます。
単品で使用することができますが、個人的には、他のトリートメントと組み合わせて使うのがおすすめ。
No.4 | HAIR The PROTEIN モイストヘアマスク
ブランド名 | HAIR THE PROTEIN(ヘアザプロテイン) |
製品名 | モイストヘアマスク |
分類 | 化粧品 |
商品区分 | ヘアマスク・ヘアパック |
容量 | 180g |
主な保湿成分 | アーモンドタンパク、加水分解ローヤルゼリータンパク、ホエイタンパク、加水分解コメタンパク |
香り | アクアブロッサム |
生産 | 日本 |
メーカー | コスメテックスローランド |
一言でいうと
独特な「プロテイン成分」がポイント
- ハイダメージを変えるプロテイン補修
- 美容室をターゲットにしたサロンユース品質
- アクアブロッサムの香り
新発想となる「プロテイン」でキレイにするアイテム。独自のプロテイン成分でタンパク質補給することで簡単にケアをすることができます。
実際に使ってみましたが、高い保水力や良い香りなど、使いやすい内容のヘアマスクでした。
大量のたんぱく質成分が入れられているだけでなく、他にもたくさん栄養のあるものがあるので、普通に髪をキレイにしてくれる使用感になっています。
とくに「モチモチ」っとするほどの質感は、使っていて気持ち良くなります。市販品でもこのクオリティに少し驚きます。
ダメージを気にされている人なんかには非常に相性が良く、嫌なベタつきなどもないため、不足しがちなたんぱく質をガッツリ補給することができます。
ダメージ毛は水分でもあるCMC層が大きく損傷しているため、手触りもザラザラしています。そこにトリートメントやヘアマスクを使うことで補うことができるものですが、シリコン性が強いものだとベタついてしまうことがあります。とくに保湿力が高いものであればあるほど。
ですが、ヘアザプロテインでは高い保湿力のある使用感があるにも関わらず、仕上がりは「軽い」質感になってくれます。
No.5. | Essential ザ ビューティ 髪のキメ美容プレミアムトリートメント(モイストリペア)
ブランド名 | Essential(エッセンシャル) |
製品名 | ザビューティ 髪のキメ美容プレミアムトリートメント(モイストリペア) |
分類 | 化粧品 |
商品区分 | ヘアマスク・ヘアパック・ヘアトリートメント |
容量 | 250ml |
主な保湿成分 | ヒマワリ種子油、グルコース、リンゴ酸、ビスメトキシプロピルアミドイソドコサン |
香り | フローラルリュクス |
生産 | 日本 |
メーカー | 花王 |
蓄積ダメージを補修&ゴワつき乱れ補正できる
- 美しい髪の必須成分18−MEA配合
- 蓄積ダメージ補修&ゴワつき乱れ補正のWケア
- フローラルリュクスの香り
繰り返したカラーリングや、アイロンの熱により、蓄積されたダメージをケアすることができるプレミアムラインシリーズです。
実際に使ってみましたが、「くせ毛やうねりのある髪質と相性がいい」「効果性が高い」「ベタつきは強め」「猫っ毛や細毛は使い方注意」でした。
このプロダクトのキメ美容というコンセプトテーマにドンピシャの内容。とくにくせ毛やうねりで悩む人には超ハマると感じます。
使用しているときから、しっとりとした保湿力と、整っていく指通りなど、個人的にはかなり好きな使用感でした。どちらかと言うと「フィーノ」に近い内容で、あれよりもすこしマイルドに使いやすくしている感じです。
そのためか、ややベタつきは強め。なので猫っ毛や細毛、軟毛の方は使い方に注意が必要になります。もちろん使えないというわけでありませんが、量が多すぎるとベタつきこともあります。くわえてロングヘアの方なんかは、肩や背中などついてしまうと敏感な人は荒れる原因になるかもしれません。
とはいえ、非常に効果は高く、とくにくせ毛やロングヘアの人にはぜひ使ってみてほしいです。
あとがき
この記事では、「ヘアマスクとトリートメントの併用は意味があるのか」について書きました。
意味自体はありますが、効果的か逆効果は、人(スタイルや髪質)によって変わるので、よく注意してください。
わたしは、くせ毛&ロングヘアということで、よく併用することがあります。毎日ではありますが、その時々に合わせて使っています。
今回のテーマはシンプルなようで、とても難しい内容です。せっかくお金を出して、購入したヘアマスクやトリートメントで髪をキレイにしたくても、髪質によっては逆効果になったら残念ですよね?
こういったセオリーに沿って、使うことで失敗が少なくなるはずなので、使う前にはよく読んでから考えてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。ご質問やご感想は、以下までお寄せください。